牡蠣の養殖の業者が、山に登り木を植える。
広島県のかき養殖の業者さんは、そんな取組を20年以上もつづけています。
森林の荒廃が、河川環境の変化を招き、ひいては海の環境を劣化させてきたと考えたからです。実際、この取組は身をむすび、牡蠣の豊漁と共に地域ブランドを高める効果をもたらしました。
子どもたちの教育環境をつくる取組が関係者の間でつづいています。しかし、必ずしもいい方向にむかっていないというのが、現状なのではないでしょうか?
これは、牡蠣の養殖に例えると問題がわかりやすくなります
つまり、牡蠣ばかり(ガキばかり?)みていても、問題解決にはならないという戒めです
牡蠣=海、川、森
ガキ=学校、地域、家庭
現状の対策は、「学校」を集中砲火するのみ、教育委員会からの矢のような催促や保護者会に疲れ、炎上に耐えきれなくなった学校側では、先生方もヘトヘトになり、問題のない「ガキ」まで、問題化していると考えられます。
ガキ(牡蠣)に集中するあまり、木をみて森をみず。子どもを育む「海、川、森」のバランスを見過ごしてきた悪い例です。
広島の漁師たちが、山に登り木を植えたように、今こそ子ども達を育む環境を豊かにするために、学校だけでなく、親、地域を巻き込んだ取組が求められています。
その切り札となる施策が「土曜学習」です。
この新しいスキームには、普段の授業で教えにくい、「道徳」や、「地域」を学ぶことを想定しています。文部科学省では、かねてよより日本青年会議所と、各地の地域に根差すLOMの存在に注目し、土曜学習推進の最高のプレイヤーとして期待しています。また数年にわたり折衝を重ね共働運動を展開してきた歴史があります。
しかし、「土曜学習」は、教育再生の切り札として注目される一方、学校をささえる応援団や、カリキュラムの不足など、新しい課題もみえてきました
青年会議所には、過去に開発してきた何本もの、授業に応用できるコンテンツが充実しており、また地域の中で、学校を支えるPTAの役員と、JCを兼任してきた現役、OBがたくさんいるのも強みの1つです。
学校という、やもすると閉ざされた空間では、先生と生徒の濃密な関係があることが、強みにも弱みにもなりがちです。学校の教壇に先生以外の大人が立つことは、世の中の多様性と、また先生にとっても、いい刺激になっていくことを断言できます
しかし、JCの場合、だれとく?という重要だけど、伝えにくい難しい問題にあえて切り込んでいけるのが強みです。領土領海や、選挙をまなぶプログラムはその代表でしょう
そして、全国各地にある各地会員会議所さんでは、1歩も2歩も前にいく取組をされているLOMさんが存在しています。
まずは、福島ブロック 二本松JCさんでは、戊辰戦争時に地域でおこった少年隊の悲劇を語り継ぐプログラムを作成し、域内すべての学校で展開しています。
また、広島ブロック、尾道JCさんでは、徳パックを改良し「ありがとう」をまなぶプログラムを制作し、プログラム中で、お父さんお母さんに感謝の手紙を書く授業を、市内20を超す学校で授業を実施します。
そして、和歌山JCでは、地域の偉人(忍者?)に着目し、出前授業を実施しているとのこと、 他にも、福岡JCでは偉人伝を開発し、いまではNPOに引き継ぎ、さらに多くの受講者をまねきいれているようです。
また、ご存知、家訓づくりプログラムにおいても、高松青年会議所さまが、市内30カ所の学校すべてで、家訓づくりを実施するキャラバン作戦を成功させました^^
今、学習指導要綱が改正され、道徳の重要性が見直されています。しかし、道徳は知識習得でなく、心の問題であることから、コンテンツの組み立てに苦慮しているのが現状です。そんななか、地域で支える教育が注目され、全国の地域に根をはる青年会議所の存在に注目が集まっています。
お腹をすかせている少年に、魚をつって空腹を満たしてあげるのが、ボランティア。それは尊い行いであっても、時が過ぎれば、少年はお腹をすかせ途方にくれることでしょう。
しかし、JCは、魚の釣り方をおしえ、少年の自立を則することができる団体です。プレイヤーであり、地域そのものであり、はたまた国と折衝し、枠組みをもつくることもできる唯一無二の存在だと確信しています。
全国3万人の現役のみなさん、がんばってください^^
7万人をこえるOBと、地域の皆様、そしてたくさんの子ども達がJCの活躍をまっています
平成28年2月6日
和歌山市立高松小学校にて、土曜学習フェスタが開催されました
「家訓づくりプログラム」も青年会議所からの推薦で授業を受け持ちました^^
当日は、和歌山JCさまを含め9つ以上の団体さんが、それぞれの特徴をいかした授業をうけもち、「学習」だけでなく地域そのものとコミットする意義深い1日になりました
こうした取り組みが「フェスタ」としてでなく、全国津々浦々、どこででも展開されることを夢想しています
今回のフェスタは、モデルケースとして今後のサンプルになっていくそうです^^
たくさんの出前授業のなかで、家訓づくりは、事前予約の時点では人気のない授業でした(+_+) しかし、親と子が、向き合い、さらに一緒に学ぶことができる点では、他のどのプログラムよりも優秀なコンテンツであるとも感じました
今後の展開が楽しみです!
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