家訓のある風景 その②


家訓本の第8章「家訓のある風景」のその②です

富山の山ちゃんから、ぼくのことが書かれていない(>_<)とクレームが入りましたので、山ちゃんを加えた3本の家訓を新たに組み入れます


1、ゆっくり歩く

2.山田家を存続させろ

3.無声呼人


の3つをくわえ。全部で9つになりました


「挨拶ができない、あなたの子どもは生めない」と衝撃の告白をされた富山県在住のHさんの家訓とその後のご家族の歩みも、のせたいですね^^;


では、執筆中の生原稿をどぞ^^


⑤ 家訓がつくるこれからの風景 


 

ゆっくり歩く

                        (宇和島 Kさん)

 


結婚したばかりの新婚さんがつくった家訓です。


一緒に生活をするようになり、奥様に歩くスピードが速すぎると指摘されたことをもとつくった家訓です。結婚を機に、自分のことだけを考えてはいけないと考え創った家訓が、「ゆっくり歩く」になります

 

自分の子供時代を思い出で、人ごみで、親が歩く歩幅についていけず置いて行かれるような淋しさに襲われ、非常に嫌な思いをしたそうです。しかし、大人になって一人で生活するようになると、そんなことも忘れていたそうです。

そして、大人になり、親元をはなれ、所帯をもつようになり、はじめて自分が、昔の自分がされて嫌だった思いを奥様にしていたことに驚いたそうです。


結婚するということは、赤の他人だった二人が、互いを気遣い、たまには喧嘩をし、なんだかんだと、価値観をすりよせ生活していくことです。

 

結婚を機に家訓をつくっておくことは、これからの生活を占う意味で、すごく大事な作業になります。違う環境で育った二人が、何を大事にし、あるいは何をゆずり、幸せの形を確認しておくことは、広がって欲しい習慣です。


結婚式場で家訓をつくるサービスをはじめたところもあるそうです。古い日本の知恵である「家訓」が、これからの新しい家族をつくっていくことをお薦めします


⑥ 家訓ができる ちょっと前の風景


 

山田家を存続させろ

                        (富山県 Yさん)

 

 

家訓づくりは、家族にむけてつくるものです。しかし、独身の方にとっても、家訓をつくっておくことは、自分の生きる指標となり、何を大切にしていくか?を確認しておく効果が期待できます。


「山田家を存続させろ」は、北陸の某老舗企業のYさんがつくった家訓です。創業200年にせまる企業の代表をつとめるYさんですが、いまだに配偶者にめぐりあえていません。


人生で大事なことは何個かあるが、最も大事なことは、結婚し家族をつくることです


事業や、地域でのボランティア活動を通じ社会貢献を実践している社長さまですが、有言実行。家訓のとおり、素敵な奥様を娶られることを祈念しています


この本が出版され、増刷される頃には、吉報をこの書面に書き足せるようスペースをあけておきますね


↓この辺に結婚の報告をかきます^^


 

 

 


 


⑦ 家訓がつくってきた風景

 

無声呼人

                   (京都 「福寿園」家訓より)

 


「福寿園」は、創業1790年の京都を代表する老舗企業の1つです。


大阪・神戸に通じる木津川の船着場の山城国上狛(現京都府木津川市山城町)に福井伊右衛門により茶商とて創業。老舗企業でありながら、平成16年には、サントリーとコラボレーションを実施、現在、「伊右衛門」のブランドとして、全国に老舗の味を提供しています


無声呼人とは、「徳があるひとには、呼ばれなくても人が来る」という意味です。

家訓二スト風に解釈すれば、「正直な人生には、幸福が勝手に舞い込んでくる」という意味になります


激変する社会環境のなかで、長く商いをつづけていくためには、たくさんの苦労があります。そんな苦労を乗り越えるため、200年にわたって受け継がれてきたのが「無声呼人」という教訓になります。


100年を超える老舗企業の中で約4割が名文化された「家訓」「社訓」をもち、何かしらの口伝をふくめると約8割の企業に価値観を継承してきた家訓が存在しているそうです


商家の歴史は特別なものでなく、家族の歴史

子孫繁栄をのぞむ素朴な気持ちが家訓となり、先祖代々受け継がれていくもので、これは商売の有無にかぎらず、普通の家族でも取り入れていただきたい習慣です


日本には、100万社の会社が存在しており、内、創業200年以上の会社が約3000社存在していると言われています。日本人には当たり前のように感じる老舗企業は、世界では稀な存在であり、他の国と比べても、2位のドイツには800社、3位のオランダには200社、アメリカには14社、中国には9社、という数字からも比較しても、突出した存在です。


老舗企業は、長く続いてきただけでなく、それだけ社会に必要とされてきたという意味です。


あなたの家も、子孫繁栄を願い、100年、200年つづく「家訓」をおつくりいただくことをおすすめします。息子さん、お孫さんと価値観が継承され、100年後、1000年後のご子孫が大きな企業を経営しているかもしれません


どんな老舗も、最初は家族経営です。あなたも家訓を通じて、未来の老舗をつくってください