道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である(二宮尊徳)

お金、好きですか?

ぼくは大好きです(^_^;)

 

でもお金と仲良くなりたいのに、お金は、ぼくに振り向いてくれません・・・

 

追えば逃げるのは、犬も恋も、お金も同じこと

お金と仲良くするためには、金儲けだけでなく、社会に必要とされることが求められます。

 

 

【経済】の語源をご存知でしょうか?

 

経世済民。

世を経(おさ)め、民を済(すく)うっという意味になります。

 

「民を救う」と聞くと、ボランティアや奉仕活動を思い浮かべますが、【経済】こそが、民を救い、心もお財布も豊かにしていくものだと家訓ニストは考えます。

 

 

画像は、二宮尊徳の像です。あなたの通った小学校にも、ひっそりとたたずんでいたのではないでしょうか?二宮尊徳は、江戸時代に活躍した儒学者で、【経世済民】を実践した偉人です。


では、どうやって【経世済民】したのか?

その偉業を家訓ニストが紹介します。

 

江戸時代は、武士階級を中心に儒教が盛んに勉強される一方、儒学の毒といわれた男尊女卑や、経済の軽視など目に見えない副作用がたくさんあった時代です。

 

そんな時代に、二宮尊徳はこんな言葉(意訳)をのこしています

「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」っと

 

尊徳先生は、「知行合一」(知識と行動が一致する様)を実践し、農村であっても現金収入をえる手立てを構築し、農民、藩士に道徳と、それにもとずいた地域づくりを行い、疲弊しきった農村を復興し、心の豊かさと、経済的な豊かさをもたらした奇跡の人です。

 

その才能は、出身地である小田原をはじめ、多くの地域から乞われ、とくに栃木県では、その偉業を表し、いまも地名として二宮市が存在しています

 

当時の金言の数々は、今の時代にも十分に通用するものであり、日本における道徳の実践者としては並ぶもののいない存在であると家訓ニストは考えます


現代でも、企業の社会貢献活動をCSRと評し、盛んに活動していますが、どこか空虚に感じます。

 

たとえば、イオンはCSRとして森をつくる活動しています。これは立派なことです。しかし一方では、安値な商品をもとめメーカーに強力なコストダウンを迫ります。コストが迫られた会社はどうするか?従業員さんに負担をかけるパターン。あるいは環境を破壊してまでコストを重視してしまうことを誘発しているのではないでしょうか?

 

こんなCSRは【経世済民】ではありません。

二宮先生の言葉を借りれば、道徳なき経済は、犯罪なのです。

 

おなじように、徳を語る評論家が、講演をしたり、テレビでコメントをよせたりしています。これも空虚に感じます。

 

そんな道徳は、【経世経済】ではありません。

二宮先生は、経済なき道徳は、寝言であると言いました。

 

 

江戸時代、実践で民を救った二宮先生ですが、その精神は寝言でなく、経済活動を通じ、社会に、「道徳」をもたらしています。

二宮尊徳は、実学だけでなく多くの弟子をとり、教育をさずけています。そんな弟子の一人が、ある偉大な企業家を誕生させました。それが、トヨタグループの創始者・豊田佐吉です。

 

豊田佐吉の父、伊吉は大工職人です。経済的にも厳しい中、志たかく、二宮尊徳の弟子の一人に師事し、その教えは、伊吉を通じ息子の佐吉に、もたらされました。

 

尊徳の価値観は、トヨタグループの企業理念(家訓)として色濃く反映されています。


一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし

一、研究と創造に心を致し、常に時流運異先んずべし

一、華美を戒め、質実剛健たれ

一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

一、神仏を崇拝し、報恩感謝の生活を為すべし

 


世界を席捲するトヨタの歩み、そしてトヨタが作り出す自動車を通じて、二宮尊徳の「道徳」 が世界に人々の暮らしをささえ、豊かにしていることは、まさに、【経世済民】の実践例です。

 

アメリカ生まれの自動車。鉄もガソリンもない日本。

その日本でつくる自動車が、世界で一番の評価をうける理由を皆さん考えてみてください

 

性能がいい、安心してのれる、中古車が高く売れる・・・

 

では、なぜ性能がいいのか?

そこには、従業員さんのたゆまぬ努力があり、その背景には、給料をもらう以上に、真摯に仕事にむきあい。さらに仕事を通じて社会貢献をも担う、名もなき庶民の歴史があります。これが、「経済」です。そして「道徳」です


日本の資源は、ひと。そしてそれを担う教育こそが「経済」の本質なのかもしれません

 

改めて、二宮先生の言葉を記します。

「道徳なき経済は、犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。」

 

豊田佐吉から始まったトヨタの【経世済民】は、創業者なきあとも、家訓を通じ日本に、世界に徳溢れる従業員を生み出しています。 そして、その徳性は、年商23兆円、利益2兆円をたたき出しているのです。

 

二宮尊徳から、世界のトヨタへ・・・

年商の多さとは、それだけ社会に必要とされた結果です。

必要とされる会社には、気難しいお金さんが、じゃんじゃん自分からやってくる。それも、【経世済民】のもう1つの顔です。

 

経済なき道徳は寝言である。

二宮尊徳の道徳は、トヨタを通じ、いま世界に羽ばたいています。

 

家訓の説く「徳」も、ひろげなければただの寝言。


家訓二ストも、いつか世界で羽ばたくために、二宮先生の言葉を深く刻み、【経世済民】。家訓はもちろん、商いを通じ、社会に必要とされる存在になり、結果、金もちになりたいです<(`^´)> 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    光功一 (火曜日, 18 12月 2018 06:53)

    誠実に生きる。さすれば自然の流れが見える。禍福はやってくるものではなく、自ら招くものである。二宮尊徳のいい言葉たくさんありますが、これを他人に無理やり入れ込んだり、二宮尊徳を神格化して、拝んだり、それらはすこし違うような気がするんですよね。いい言葉の前に、知る。学ぶとはどういうことか、そういった思考も合わせて考えてみると 金言もより重層的にとらえることができるかもしれません

  • #2

    松田 (土曜日, 01 6月 2019 14:51)

    トヨタの下請けは、今や奴隷並みと言っていいでしょう。
    毎年のコストダウン要請、一方では過剰品質とも言える品質管理やジャストインタイムを当然のように押し付ける。
    新規分野へ転業しようにも、資金と人材の余裕なく、何よりもその意欲さえ奪われてしまっている。
    売り上げ30兆円、利益2、5兆円の業績は、吸い取られていると言っても過言ではない。