いま、日本内外で、寄付をめぐる熱い議論が巻き追っています。
議論の主役は、「アイスバケツチャレンジ」。そして、日本テレビ系列で放映している「24時間テレビ」です。ちなみに、JCでも寄付を募っているのをご存知でしょうか?日本JCでは、ナッシングバットキャンペーンを展開しており、マラリア撲滅を目的に、アフリカの家庭に蚊帳をおくる運動をつづけています。5年間で5億円を目標に掲げているようですが、まだまだ寄付は足りないようです。
中国の指導者・とう小平は、共産主義から資本主義へ移行する渦中で次のようなコメントをだしました
「黒でも、白でもネズミをとるのが、いい猫だ!」っと
つまり、過程や背景でなく結果の重要性を説いたのです。
話題の「アイスバケツチャレンジ」ではわずか数か月の間に100億円もの寄付を集めることに成功しています。また日本でも、おなじみの24時間テレビが放映され、空前の寄付ブーム?が起きているようです。議論の可否は別にして、ネズミをとるのはいい猫です。残念ながら、JCで展開するキャンペーンはネズミをとっていないようにも感じます。過程や、背景をまじめにやっても、やっぱり「ネズミ」(寄付額)にこだわりたいもの・・・
そんな寄付をめぐる話題をまとめてみました
「アイスバケツチャレンジ」は、Facebookを中心に、SNSで拡散している運動です。難病に指定されているALSの支援のために、100ドルの寄付をするか?あるいは、氷水をかぶるか?。そしてその両方を選択するかを選ぶことができるルールです。動画をアップし次の挑戦者を指名できるのも拡散されている秘訣です。アメリカでは、14年の7月以降、爆発的に挑戦者がふえ、現在100億円(9月1日現在)の浄財が集まった他、日本でも、13年度の寄付総額394万円をわずか5日間で達成し、その額は増え続けています。
画像は、愛妻に氷水をかけられるオバマ元大統領です。
やらせ?と分かっていても愉快な画像です。寄付にゲーム性と娯楽性を持たせた素晴らしいアイディアです。論調ではチェーンメール化したことを批判する人も出ていますが、批判も含め、世の中で取り上げられることは、病気の認知向上に役立っています。バカバカしく社会をかえる! これが、JCでいう社会開発運動なのかも知れません。
一方、日本の最大のチャリティー企画としては、「愛は地球を救う24時間テレビ」が有名です。もはや意味も背景が分かりませんが、真夏の日本を24時間をかけ走る企画が有名で、今年のランナーはTOKIOのリーダーの城島さん。感動の押し売りが半端ないものの過去20年間以上も、継続してきた実績は素晴らしく例年10億円前後の寄付を集める超人気番組となっています。
いずれも社会的に陽があたりにくい部分に、楽しく演出することで、相当額のチャリティーを集めることに成功しています。その意義は、大変素晴らしいものです。しかし、議論の方向性をみると日米の文化の差にきづくことができます。まずは、アイスバケツについて、海外では寄付文化が根付いていることもあり楽しく拡散しているようです。一方、日本では、指名制についての是非が議論されています。また、24時間テレビを巡る議論では、出演者のギャラについて語られることが多いです。視聴率20%を叩きだす番組の中で、司会をするとなれば、1時間300万前後の出演料が支払われているようです。単純に24時間をかければ8千万ぐらいのお金が、出演者にわたります。これが欧米のチャリティー番組と違う点で、海外では主演者もボランティアで出演するようですが、事務所を通じ、仕事として番組を引き受けた芸能人の皆様に批判がいくというのも可哀そうな気がします
また番組の内容も、障碍者の皆様がチャレンジをする様子が繰り返し放映されます。感動しないと犯罪者のような脅迫概念さえあり、批判については、「ギャラ」と「障碍者を見世物にしている」、その2点に絞られます
マザーテレサは、「愛情の反対は無関心」であるとの名言を残されました。
いずれの企画も、関心を世の中にふりまいている点で、これ以上の功績はありません。
ただし、家訓二ストの考える問題はちょっと違う点にあります。
まず1つは、24時間テレビの収支決算が発表されることがない点。そして障碍者との距離感の問題の2点です。
まず決算についての問題提議は、寄付されたお金の使い方については明瞭なものの、前述の出演者へのギャラ。そして、数億円をこえる設営費についての疑問が残ります。視聴率の減少がつづくテレビ業界にあって、高視聴率が期待できるコンテンツは大切な収入源です。つまり、目にうつる寄付の裏で、視聴率を武器に24時間のCMスポンサーから、テレビ局側にかなり額がわたっています。公開されない数字ですが、1時間1億円程度が、日テレの収入になっているではないでしょうか?つまり24億円の収入があり、寄付総額を上回る金額が、うごめいていることになります。
テレビは公共電波であり、また社会的に寄付をもとめている以上、日本テレビ側も、法人として「寄付」をする必要があるのではないでしょうか?あるいは、寄付と同額を寄付に加える・・・少なくとも決算は公開するそれが社会の公器として求められる姿勢です。
つぎに、障碍者の皆様の取り上げ方について、こちらについては、「五体不満足」で有名になった乙武さんが興味ふかいコメントを出していましたので、抜粋のうえ紹介させていただきます。
乙武さん自身も、番組側から、出演を持ちかけられたものの、断った経緯があるそうです。意義として認めるが、行き過ぎの部分があるというのが、その理由です。
また、同じ番組で乙武さん自身の体験談として、特別扱いされない「嬉しさ」について述べており
学生時代、授業中に大騒ぎをし、当時の担任から鉄拳制裁をくらったエピソードを披露されました、騒ぎをおこした同級生が一列になり、ビンタをくらう中、乙武さんの番になったとき、担任の先生は他の生徒と等しく全力で頬をたたき、乙武さんがふっとんだというエピソードです。この時の感情として、特別扱いされなかったことが何よりもうれしかったとコメントをしていました。
関心を払いながらも、特別扱いせずに、なおかつ必要な手助けをしていく。
そんな大人が増えていくことって、子ども教育にも一番いいことなのではないでしょうか?
「アイスバケツチャレンジ」も、「24時間テレビ」も、100点の答えではありません。ただし、わたしが行動に移すきっかけになっていくのであれば、これ以上尊いこともないはずです
黒でも、白でもネズミをとる猫は素晴らしい^^
JC内でも、寄付をもとめる運動はこれからも続くでしょう。議案書のせいなのか?はたまた構造的なものなのか、最近のJCって
頭でっかちなりがちです。
JCらしく、バカバカしく、そして底抜けに楽しい、アイスバケツチャレンジを追い抜くキャンペーンが出現することを期待しています。家訓を選ぶか、アイスを選ぶか、ナッシング・バッド KAKUNキャンペーン!?なんていかがでしょうか(^_-)
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