もし家訓ニストがドラッガーの「マネジメント」を読んだら・・・

画像:元祖?もしドラ
画像:元祖?もしドラ

 

数年前、『もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』という著作が話題となりドラマ化、映画化もされ大変な話題となりました。

弱小野球部のマネージャーが、間違って購入した1冊の本をもとに、マネジメントを勉強し、高校野球を経営と置き換え強豪校に立ち向かうという内容です。

 

今回のブログは、『もしドラ』家訓版と称し、家訓ニストがドラッカーを読んだら?というテーマで考察をしてみたいとおもいます。そもそも社訓、家訓はマネジメントの宝庫。経営学の巨人・ドラッカー先生と、家訓界の怪人?家訓ニスト先生の夢のコラボレーション企画です^^ ドラッガーの名言に家訓ニストなりのコメントを添え研究をすすめていきます

 

 

 

 ■ドラッガー先生

【 転換期にあって重要なことはマネジメントの基本と原則を確認すること】

 

家訓ニストの解説:

この時の基本と原則こそが、【社訓】です。世界一の老舗大国の日本にあって、8割の企業に社訓があるといわれています。つまり基本と原則を大事にしてきた会社が100年、200年企業になるのでしょう

 

■ドラッカー先生

【人に卓越性を発揮させて優れた組織文化を実現するにはそのための行動規範が必要】 

家訓ニストの解説:

優れた組織の文化は、人に卓越性を発揮させる。卓越性を見出したならば、それを認め、助け、報いる。そして他の人の仕事に貢献するよう導く。したがって優れた組織の文化は、人の強み、すなわち、出来ないことではなく、出来ることに焦点を合わせる。

 

 

 

 ■ドラッガー 

優れたリーダーは“私”とは言わずに“われわれ”と言う

 

家訓ニストの解説:

ドラッカーは、リーダー用の資質などというものはないと言う。リーダーにはいろいろなタイプがある。しかし、リーダーたるために必要とされる姿勢は、いくつかあると説いています。日本では、昔から個人でなく、「家」単位で生活していました。そして日本的経営の基本は、大家族主義です。「私」を使わないリーダーが背負っているものは、従業員だけでなく、その家族、取引先、地域・・・ 経営者<家長の方が責任が重いことは明白です。「私」でなく「われわれ」といえるリーダーになりたいものです。

 

  

 

■ドラッカー先生

人間関係というものは全体への貢献と仕事への貢献を中心に置くことで一変する】

 

家訓ニストの解説:

人は麦のみにて生きるにあらず・・・ 従業員さんが求めているものは、給料だけではありません。普段の仕事のなかで、貢献がしっかり認識できている組織は強いものです。昭和を代表する大実業家、松下幸之助さんは、こんな言葉を残しています。

松下電器綱領: 産業人たるの本分に徹し 社会生活の改善と向上をはかり 世界文化の進展に寄興せんことを期す 。

松下氏は、社員に対し、「松下電器は何をつくっている会社か」と尋ねられたら、「人をつくるところでございます。あわせて電気製品をつくっています」と申しおくっていたとの逸話もあります。問題は、松下さんの死去(1989年)以降の松下電器の歩みがどうなったか?という視点です。偉大なる創業者の死というのもは、どの会社にも起こること、問題は、「事業」を引き継ぐのでなく目的や哲学を引き継げるか?という一点です。 創業者は、世界文化の寄興を目的とし、その手法として、電器を使っているにすぎません幸之助の死後、パナソニックがとった施策はまさに哲学なき迷走に落ち込んでいきます。そして近年、経営危機の報道にまで至りました。後継の経営者達が、「当然」と思われた判断がことどとく失敗したあかつきの悲劇なのです。 そのために、今一度、松下幸之助が打ち立てた綱領に戻る必要があるのではないでしょうか?そして業績悪化にともない、人間をつくる会社は、派遣ぎり、リストラっという選択をしていきます。苦しい時代にこそ、綱領をまもる姿勢がほしかった・・・その他にも、テレビのナショナル劇場の廃止というのもありました、おじいちゃん、おばあちゃんのバイブル「水戸黄門」の放映がなくなったのも、一連のリストラの影響でした。・・・幸之助さん、怒っているだろうな^^;

 

■ドラッガー先生

【継続と変革は対立しない れらは二つの極であり互いに調和すべきものである】

 

家訓ニストの解説:

ドラッカーは、継続と変革の両方が必要だという。そこで、本当はどちらが必要かとしつこく聞けば、継続が必要だという。人も社会も、本当に必要とするのは継続である。そして日本は、世界一「継続」にこだわり結果を出してきた民族です。激流する経営環境のなか、社訓、家訓をもとに、継続と変革を繰り返す日本型経営が、21世紀のグローバルスタンダードであることは明白なのではないでしょうか?

 

日本は創業200年以上の会社が、世界で一番多い国を御存知ですか?日本は、3000社。2位のドイツ800社を大幅に上回る数字です。では、皆様に1つ質問です。なぜ長く続く会社が多いのでしょう?二ストの考えた答えは、「社会から必要とされてきた」からです。これは、社会に必要とされるように努めてきたとも表現できそうです。必要とされる企業は、すべからず社会へ貢献しています。そして貢献の手法は多種多様です。たとえば、値段での貢献!これは嬉しい(^_^)/。自分たちの儲けを抑え、お客様に還元する、こんな企業は地域でも愛されるでしょう。しかし、安い値段で提供するために、仕入れ業者を叩き、品質をけずり、無茶をする・・・これは、値段をさげたとしても、社会に貢献はできていません。商売に、無理があるとホコロビとなり、長い歴史を刻めないものなのではないでしょうか?事実、ダイエーを筆頭に、ディスカウントといわれた大手流通チェーンは、30年といわれる企業の寿命と等しく市場の表舞台から去っています。

 

企業の社会貢献は、英語でいうとCSRと表現されます。多くの大企業が積極的に取り入れている概念ですが、家訓二ストの目から見るとちょっとトンチンカンに感じます。花をうえたり、掃除をしたり、それも尊いものですが、企業は、自らの企業活動のなかでこそ、「貢献」を意識すべきと考えます。

ネジをつくっている会社は、誰よりも丈夫で、丁寧なネジをつくる。そのネジが、車となり、橋となり、社会を支える!これが、貢献です。企業の大きさ、小ささは関係なく、至誠天に通ず。おのおのが、切磋琢磨し、自分たちの会社の得意分野を極め、お客様に必要とされる会社になるべく、努力を積み上げる・・・

 

日本をつくってきたものは、お役所で書いた作文でなく、それぞれの地域で、懸命に働き、働き蟻さんのように、地味で、かつ誠実な企業こそが、地域を社会をつくってきたものと家訓二ストは確信しています。社会に必要とされる会社であり続けること・・・ それは、流転する社会と共に変化することとも同義です。たとえば、江戸時代、火縄銃をつくっていた職人さんが、明治なり失業。しかし、鉄の加工という特殊なノウハウをいかし、自転車のスポーク製造に転職、そしていまは、自動車の部品までつくる上場企業に発展しているそうです。あるいは、売上高3兆円のブリジストン。起業時の商いは、なんと「足袋」(たび)の製造です。足袋の拡売のため、滑り止めの素材として足裏にゴムを貼った商品が大ヒット! そしてそして、今は世界一のタイヤメーカーに成長しました>^_^<

 

今も、タビを売り続けていて、売上3兆円になっていたでしょうか? 歴史にifがないにしても、世界的なタビブームがおき、中には10万を超える高級タビが登場・・・したとしても、不可能・・・です(*_*)

やはり、「お客様に必要とされる」ことの積み重ねが、タビ→ゴム→タイヤっと、華麗な転身をもたらしてきたのでしょう。

 

かくいう、家訓二ストの家業も、醤油製造業から始まり、時代のなかで蔵をしめ、醤油から、塩、砂糖、調味料・・・っと、商売を替えに変え、気がつくと百数十年の歴史をつむぐことができました。転身?という格好のいいものでなく、とにかく決算の度に、繰り返される苦し紛れドタバタ劇が、醤油屋さんから、食品商社という、なんでも屋さんに移ろうことができました。これも、社会に必要とされてきた?証拠でしょうか

 

 

創業200年をこえる会社3000社。その中には、3000通りの物語があり、おのおの200年分の社会貢献があったはずです。そして、今まさに起業をしたあなた! ブリジストンも、トヨタも、三菱も、創業時は、とーちゃん、かーちゃんのやってる個人商店です。ただし成功者には、1つの共通点があります。「お金はなくても夢がある!」そう、あなたも、社訓という志を高く掲げ、未来の老舗、未来のトヨタを築く一人なのです!

 

もし家訓ニストがドラッガーのマネージメントを読んだら?は、いかがでしたでしょうか?

正直にいうと読んだわけではなく、ネットの記事の受け売りなのですが、驚くほど共通点がありびっくりしています。

ドラッガーさん自体も、日本型の経営を高く評価していたそうです。

 

家訓ニスト×ドラッカー先生の奇跡のコラボレーション企画について、今後も第二弾、第三弾を検討中です^^

今後も、『もしドラ』にご注目ください