■王家(王貞治)家訓
1 人に迷惑かけない
2 人のために尽くしなさい
3 時間厳守
4 朝ごはんを必ず食べる
5 負けた相手の事を考えなさい
6 外出する時は新しい下着を着用しなさい
7 みなさんのおかげですを忘れない
日本生まれ・台湾籍の元プロ野球選手、監督。読売ジャイアンツの主軸打者として積み上げた通算本塁打数868本は、メジャーリーグのハンク・アーロンの755本を抜き、世界最高の本塁打数記録となりました。その他、数々の日本プロ野球記録を保持しています。第1回目の国民栄誉賞を受賞したほか、引退後はジャイアンツの監督、福岡ダイエーの監督をつとめた他、第1回WBCの代表監督として日本を世界一に導いています。
野球選手としてだけでなく、多くの国民に愛される王さんの人間性が伝わる、2つのエピソードを紹介させていただきます。
現役時代の王さんは、本塁打を打った後、黙々とベースを廻ることで知られていました。長嶋さんが派手なガッツポーズをしていたのと対照的です。これは、王さんが学生時代、兄・王鐡城さんから、ボールを投げた投手も全力で勝負をしているのだから、打たれた後に、派手なポーズをすることは、良くないことだ!と諭されたことに由来しています。
それが、家訓にある【負けた相手のことを考えなさい】の一項になりました。
なおかつ、このエピソードは、引退後のインタビューで判明した事実です。ハンクアーロンの記録をぬいた際、王さんは、ファンのために、プロ生活で最初で最後のガッツポーズをみせました。このことをインタビュアーが指摘した際、ガッツポーズを見せなかった理由を、家訓と共に披露されたそうです。
つまり、プロ生活を通じ、誰から指摘されるでもなく、また、相手を気遣ってだとか、自慢?するわけでもなく、兄の教えを忠実に実行していたのです。家訓は自分との約束・・・ 王さん偉大すぎます^^
もう1つのエピソードは、兄・王鐡城さんの告別式の席で、王さんが遺した、家族愛に満ちたコメントです。
「兄貴にはかないませんが、王家の家訓をしっかりと守りながら生きていこうと思います。」
世界の王である前に、父の子であり、兄からみた弟である・・・これも、王さんの人間性が伝わるエピソードではないでしょうか?
王さんの父、仕福さんは戦前、中国から日本にやってきました。中華料理店を営み、日本人の登美さんと知り合い、必死に働いた。外国人である自分を受けて入れた日本に、常に感謝を忘れない父の姿があったといわれています。
家庭崩壊が言われ、崩れゆく日本にあって、移民でありながらも、愛する、人を愛する、さらには国を愛する心をはぐくんできた王家の家訓には、“父の血”を受け継ぎながら日本人以上に日本人として生きてきた王家の歴史がつまっています。
第1回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の優勝監督となった王さんに、海外メディアから辛辣な質問が飛んだそうです。
「あなたは日本人ですか?」
王は顔色ひとつ変えずに答えました。
「父は中国人だが、母は日本人です。私は生まれたときから日本で育ち、日本の教育を受け、日本のプロ野球人として人生を送ってきました。疑うことなく日本人です」
誰からも愛され、誰よりも日本人らしく生きている王さんですが、台湾籍であることが知られています。昭和36年、巨人が海外キャンプを張るためにパスポートが必要になった際。父は中国浙江省出身、王さんは日本で生まれ、どちらともゆかりはないが、日本と国交があった中華民国(台湾)を選んだそうです。
また、本塁打の世界記録を更新し、国民栄誉賞を受賞した際にも、台湾国籍であったことが問題視されましたが、王さんは、【父の血】を重視し、あくまで、台湾籍であることを尊重されました。
子を思う親と、親を尊敬する子。
スポーツ選手として、前人未到の記録をのこしたアスリートである王さんですが、スポーツ選手だけでなく、人間としても、これ以上、偉大な人物をぼくは知りません。
スポーツ選手である前にひとりの人間であれ
王さんを育んだ家訓と、王家に脈々と流れる一族の家族愛に脱帽です。
家訓づくりプログラムでは、いつも、王家家訓を紹介してきました。それは、王さんの人間性に加え、国籍、性別をとわず、豊かな人間性と、人を思いやる心を持つことができれば、それこそが、真の日本人であると考えたからです。しかし、現状は、日本人の父と母に育てられ、日本で育ち、何の不自由もなく育てられた私自身、王さんのような「日本人」になれているか?正直自信がありません・・・
早く日本人になりたい・・・
ご家庭での家訓の唱和をすすめ、早く日本人に、そしてお子さんをお持ちの皆様は、第2、第3の王貞治を教え育んでいってください。
家訓ニストは、阪神ファンですが、王さんのことだけは、許します<(`^´)>
・・・許す? この辺が、人徳者になれない理由かな(*_*)
コメントをお書きください