カッパと胡瓜と、おばあちゃんの知恵

画像:小川芋銭のドヤ顔のカッパ
画像:小川芋銭のドヤ顔のカッパ

家訓づくりプログラムで採集した地域の伝承を、「おばあちゃんの知恵」として紹介させていただきます。

 

■埼玉県 狭山 Iさんの伝承

「川遊びをするときは、キュウリを一本もっていくこと!」

 

解説:

川遊びは楽しいものです。しかし、同時に命をおとす怖い遊びでもあります。統計をみると子どもの水難事故は、平成19年で45人。内17名が川での事故。これは事故原因としては、海やプールよりも多いものでした。

「危ない!」っと知識で知っていても、遊びに夢中になっていると、ついつい注意が散漫になり事故に会うのもまた必然。

 

古来より日本では、こうした危険を「かっぱ」伝説と結び合わせて伝承してきたのではないでしょうか?「いくな!」と言われたら逆にいきたくなるのが人情。しかしカッパがいて「イタズラされるぞ!」っと言われるほうが合理的ともいえます。

 

前述のIさんのご家庭では、川遊びをする前にキュウリを一本投げ入れ、「イタズラしないでください!」っとお祈りするのが習慣になっていたそうです。

 

実際、カッパ伝説が残る地には、川の流れが澱んだ場所に残っているともいわれます。ちなみに、茨城は、カッパのお話が多く残る地です。カッパが牛を引きずりこんだので「牛くい沼」⇒「牛久沼」。その他、沼、川が多い地形から、多くの市町村でカッパのお話をきくことができます^^

 

埼玉狭山も、川のある場所。Iさんのおばあちゃんは、キュウリを一本持たせることで、川遊びは危ないものだ!っということを間接的に教えてくれているのです。もしくは、おばあちゃん自身が、カッパに助けられたので、お礼にキュウリを届けている・・・

 

・・・後者ならいいな~( ̄▽ ̄)

 

 

カッパいるよね?

川遊びに「きゅうり」おすすめです。その他カッパの伝承をお持ちの方は、家訓二ストに一報ください!

 

おばあちゃんの知恵は、たくさんの言い伝えとして僕らの潜在意識に眠っています。

さいごに、先日の那珂湊のセミナーで聞いたこんな話を紹介させてください

 

曰く「お盆に海にいくと地獄の釜の蓋があく・・・」

地獄の釜・・・ちょっと怖い(><)

 

おばあちゃんからの言い伝えは、生活の知恵。

夜、口笛を吹いちゃいけない理由も、朝蜘を殺しちゃいけない理由も、よくわかりませんが、たぶんおばあちゃんも、その上のおばあちゃんに聞いただけのことだとおもいます。

 

地獄の窯のふたを決して開けないように?

あなたの家に眠る「おばあちゃんの知恵」をおばあちゃんとの思い出と共に伝承ください^^