お客様は神ですか?~親切すぎるコンビニさんの考察~

画像:ガンダムもセブン仕様
画像:ガンダムもセブン仕様

家訓二ストの社会科学シリーズ 第6弾「お客様は神ですか?~親切すぎるコンビニからの考察~」をお届けします

 

先日、セブンイレブンで、くじをひかさせてもらいリポビタンDを当てました。

店員さんは、満面の笑みで「おめでとうございます!」っと祝福してくださいました・・・

 

っていうか、1000円ぐらいの買い物をして、くじを引いただけなのに「おめでとう!」って親切すぎます(><)

そもそも、ただもらっておいてお礼を言うのはこっち側の問題です。こうして日本の消費者は、1つ1つ神さまの階段?を登って行くのかもしれません・・・

 

食品表示の偽装の報道がつづきますが、それって消費者にも問題があるのかな?っと二ストは考えます。

日本のサービス業の親切さは、世界でも群を抜いており、フランスの記者は、500円のランチで五つ星のサービスが受けられるのが日本だ!とのコラムを本国に打電していました。

 

サービスとは、無料でなくコストです。

そこにノウハウや、それを教える教育の時間が加味し、商品代金に反映されるのが適当でしょう

しかし、他国では、五つ星のホテルやレストランが必至こいて維持するサービスのコストを、日本では、茶髪の兄ちゃんも、帽子をかぶってシフトに入れは、自然に提供できる恐ろしい国でもあるのです。

 

そして今、日本で一番のサービスを提供しているのが「コンビニエンスストアー」です。24時間営業は当たり前。朝、昼、夕。作り立ての弁当がならび、お金をおろすことも、チケットを買うことも、最新の雑誌を立ち読みすることも? できます。

営業の仕事をしていると、ついついコンビニに立ち寄ります。たとえば、トイレ1つをとっても、コンビニのトイレはどこも清潔で、ここちよいものです。

 

しかし、これを「公」でしようとすると莫大なコストがかかります。

まず2~3kmごとにトイレを設置する。設置するために1か所1000万はかかります。さらに常駐のお掃除する方を配置し、さらに駐車場を・・・

本来かかるべき「コスト」をコンビニさんの「サービス」で提供していることに、日本の「商い」の深みがあります。実際、海外のロードサイドのお店ではトイレ使用の際には、チップを求めれるケースはよくあるようです。

 

コンビニさんの親切は、お客様のため。

それは、お客様の利便性を高めることで、集客力が高まり、儲けを生み出す幸せ?の方程式です。

 

しかし、この方程式には2つの罠があります。

1つは、お客様サイドの勘違い。

そして1つは、地域のコミュニティーを飲み込んでしまう強力さです。

 

まず、お客目線でいうと、「お客様は神様です!」という姿勢に、本当に神様化していってしまう恐ろしさを指摘させていただきます。

クレーマーという言葉はもう一般化していますが、神様化した消費者は、購入する商品だけでなく、サービス(無料)へのクレーム。行政へのクレーム。はては、学校、教育へのクレームと度が越していくようです。

 

神様なんだから、わがままは当然。わがままを聞かないオマエが悪い!っという態度です。「運動会の日に、ディズニーランドにいくことになっているので、日程をずらしてほしい・・・」そんな要望をだす親御さんもいるそうです。

神様だって、そんな横暴をするのかな? 平身低頭、商売人の親切さが、ちょっと人間をゆがめているようです。

 

コンビニだけでなく、宅急便の親切もすごい。

今日夕方、だした荷物が明日の午前中には、関西、九州まで届けてくれる・・・

どこでもドアがあったとしても、このサービスにはかないません。

 

クロネコで知られるヤマト急便の登場まで日本には個別で輸送する運送業者はありませんでした。ちょっと時計をもどすと、個人の荷物は国鉄の貨物便が駅から駅に運び、受取人は駅でハンコをおしてもらい大量の荷物から自分あてのアイテムをピックアップする必要があったそうです。

それが、いまじゃ、夜中にアマゾンで、ピピピっとすると、翌日には欲しい荷物が家に届く。これを奇跡といわずして何というべきでしょう。

 

しかし人知れない企業の努力を甘受する消費者は、やってもらって当然とばかりに、荷物が遅いだの、対応が悪いだの文句ブータレすぎです。

 

 

そして二ストの指摘する問題点の2つ目は、コンビニ、大手スーパーによる地域コミュニティーの破壊です。

ちょっと前まで、駅からつづく商店街には賑わいがあり人と人のつながりがありました。二ストの暮らす半径500mのコミュニティーにも、野菜屋さん、駄菓子屋さん、電気屋、薬屋、床屋っと、歩いていける範囲で生活できる環境があったのです。

 

しかし、今はコミュニティーには、床屋さんが1軒あるのみ。いつのまにかみんな商売を閉めてしまいました。

大手チェーンは、サービスも、もちろん価格も親切です。しかしその親切価格を実現させるために工場を集中させたり原材料を輸入したり、同じ買い物をしたとして、昔は地域でグルグルまわっていたお金が、いまはチューチュー東京へ、そして世界へ吸い上げられているのです。

 

誰かさぼったわけでもないのに、生活が豊かにならない理由はそんな経済のシステムにあると二ストは考えます。

 

地獄への道は善意の石で、できている・・・

 

親切すぎるコンビニさんは善意の石。そこを歩くあなたが神なのか?悪魔なのか?

 

 

世間というのは、向こう三軒両隣、チラチラする鬼のようなもの。

家訓づくりを通じて、あなたの世間を見直してみてください。

 

 

っといいながら、今日もお昼はコンビニです

寒いのでおでんたべようっ(><)