「ごじゃっぺ帝国」の逆襲~メキシコ滞在記~

画像:メキシコ国境の街 ティアナ
画像:メキシコ国境の街 ティアナ

【ごじゃっぺ】という言葉を知っていますか?

 

ごじゃっぺとは、茨城を代表する方言で、直訳すると「いい加減な」「適当な」という意味。否定系でありながら、全体的に愛嬌のあるニュアンスも含む表現です。

 

 

日本から東に1万km 海の向こうには、愛すべき嘘つきの集う素敵な国がありました。ぼくはこれを「ごじゃっぺ帝国」メキシコと名づけます^^

 

 

今回、研修旅行の機会の中でメキシコに伺うチャンスをいただきました。まずサンディエゴから国境までバスでいき、徒歩で国境を渡る・・・ で、驚くことにイミグレーションは素通り。パスポートのチラ見せもしていません。「えっもうここメキシコなの?」というのが正直な感想でした。

初めての入国となったメキシコは、小汚い街(><) 鳥は自由に飛んでいても、壁を隔てた両国は、かたや世界一の繁栄を謳歌するアメリカ。かたや【ごじゃっぺ】の集う素敵な国。

 

群がるタクシーのうんちゃん、雑然とした街なみ。そして、ひとりとして本当のことを教えてくれない驚くほどの適当さ・・・

 

 

 

今回、家訓二ストは、ノーベル平和賞のために、メキシコに飛びフィールドワークを実施してきました。メキシコの公用語は、スペイン語。世界中では約3億人がスペイン文化圏の中で暮しています。

 

人生いろいろ。徳もいろいろ。徳溢れる心を醸成する家訓づくりプログラムでは、「徳」についてレクチャーをしていません。受講される方自身が、おのおのの良心に気づくことが大事だと考えるからです。大事して欲しい心とは、良心。これを「徳」と呼んでいます。

 

この「良心」は、受講生ひとりひとりが違うもの、地域性、宗教観など背景の違いも「良心」の違いになります。2040年にノーベル平和賞を受賞できる理由も、特定の宗教、歴史的背景に頼らないスキームをもっているからなのです。このスキームにそって、メキシコ人と、日本人。そして、ごじゃっぺの元祖「いばらき人」との比較をしてみます。

 

日本人   メキシコ人  いばらき人

 

時間   守る    守らない    守れない

 

値段   守る    ぼったくる   持ってけっという

 

ルール  守る    知らない   自分がつくる

 

毎日   忙しい   楽しい     いい塩梅

 

 家族   少ない   多い     いる

 

メキシコは歴史的に、スペインの植民地だった影響が色濃くのこり、宗教も、米国はプロテスタントであるのに比べ、カソリックの国となります。カソリックの国では、宗教的なものを背景にして、多産の方が多いようです。人口は1億人を超えますが、給料も非常に低価格で、全国民の殆どが年中休みなく働いても一日1ペソ(6)しか得ることができません。貧困層の子弟が苦学の末に大学を出て高給を手にすることはほぼ不可能に近いそうです。なお、メキシコシティにおける世帯平均月収(手取り)は約4万円となっています。

 

決して豊かとはいえないメキシコ。でも底抜けに楽しいひとたちの暮らす国です。で、ざっくり論評すると、メキシコは、国全体が【ごじゃっぺ】なんですね^^ そしてそれはわが故郷いばらきによく似ています^^;

 

旅行者には、時間を守らない点、物の価格をぼったくる点、街全体が汚い点など困り顔ですが、暮らしていくと、ストレスがないようなお国柄にひかれることでしょう。とにかく明るく、よくしゃべる。大家族での食事にでくわすと、お祭り騒ぎです。

ごじゃっぺディアで調べたメキシコでの創作家訓は・・・

 「明日のことは明日きけ」とか、「嘘は人生のスパイス」になりそうです(*_*)

人生いろいろ、徳もいろいろ。二ストが推測するメキシコの「徳」は、家族主義と考えます。日本のお父さん、お母さんも、家族のために働きますが、組織の中では、その役割を担います。しかし、メキシコの場合、時間を守るとか、人に迷惑をかけないっというのは、二の次のして、一日の最後には、ファミリーや、気が合う仲間で集まって、楽しく宴をすごす!というパワーを感じます。

日本人が社会全体の秩序を大事にするものを、メキシコ人は、その日を大事にしているようです。

 

 

熱心なキリスト教でもあったベートーベンは、「歓喜の歌」の中で、

「生涯のうち、たった一人でも友を得たものは歓喜せよ、伴侶を得たもは歓喜せよ」と歌い上げます。日本人の視点からみると、メヒコは楽観的すぎます。しかしメキシコ人からみた日本人は、悲観的すぎるのではないでしょうか?

 

迷い箸のように幸せをつまみ、どこかで不幸せをも探してしまっている日本はメヒコに見習うものも多いと感じました。メキシコのように、人生で大事なものをちゃんと分かっているひとは、家訓づくりなどしなくてもいいのかもしれません(>_<)

 

 

ごじゃっぺ帝国 メキシコ。幾多の問題を抱えながら、アメリカ国内では、違法移民を含めスパニッシュの人口の増大が続いています。楽観的でいて、家族主義。そして子ども好きのメキシコ系の人々は、近い将来、マイノリティーから人口比で最大の勢力になるとも言われています。

これは、東京に暮す1000万人の都民の中に、3世代遡れば、隠れIBARAキスタンが半数を占めているという(幡谷調べ)という事実に酷似しており、便利さに麻痺し人間が失われる都会の中で、「ごじゃっぺ」遺伝子だけが、人間性を確保しているものと結論づけます。

 

 

ギスギスした世の中で、今日だけは、ちょっと斜めに息をしてみてください。

あなたの心に「ごじゃっぺ」をっ こんなに暑い日は、ビールを片手に、ちょっと会社もさぼりませんか?

 

メヒコに見習い、今日も1日楽しく生きましょう! 

ブエノスディアス、アミ~ゴ ごじゃっぺ!!