2013サマコン★徳育フォーラム「熟議」開催御礼

画像:ノリノリの家訓二ストと迷惑そうなHくん
画像:ノリノリの家訓二ストと迷惑そうなHくん

徳育フォーラム「熟議」★開催御礼

 

720日に横浜の地で開催させていただきました日本JCサマーコンファレンス「徳育フォーラム」では多くの皆さまのご来場をいただき、ありがとうございました。

 

ここで御礼とフォーラムの報告をさせていただきます。

教育再生への様々な取組みのなかで、家訓二ストは、2つのベクトルが、必要だと痛感しています。1つめは、カリキュラムの問題。2つめは、システムの問題です。

 

1つめのカリキュラムについては、子供たちへの教育素材の議論であり、日本JCの手がけてきた「まなぶの夏休み」や「偉人伝」、そして「徳育ゼミナール」等の取組みがこれに該当します。皆さまの地域でも展開される青少年むけの事業。具体例をだせば、100km徒歩の旅も、優秀なカリキュラムといえるではないでしょうか? 家訓づくりプログラムも、家庭教育を対象としたカリキュラムとして開発させていただきました^^

 

では、カリキュラムが抱える問題点とはなんでしょう?端的にいえば、受講いただいた方しか効果が期待できない点です。点は、いつまでたっても点。その問題を解決するのが、2つ目のベクトル、それが「システムの問題」となります。

 

今回のフォーラムの目的は、「システムの問題」への挑戦です。問題の原因が、ガチガチな教育システムにあることは、衆目一致のこと。しかしこのカルテルに風穴をあけるべく、たくさんの提言、たくさんの労力がかけられてきましたが、問題解決にむかったというの例はまれです。結局、ぐるっと回って方法論に陥ることなく、ヒトとヒトという、顔のみえる人間関係の中で問題解決を図るのが、この「熟議」になります。もっともっと簡単にいうと居酒屋を再現して、とにかく飲む?でなく、とにかくしゃべる内容です^^


 

7月20日(土)徳育フォーラム 徳育から教育再生へ!~地域の自立と連携が学校教育を変える~

 

事前登録を済ませた多くのJCメンバーが、47ブロックに分かれ様々なテーマのもと問題抽出、共有し、さらにその問題点の解決方法を話し合いました。

くわしくは・・・↓↓↓

http://www.jaycee.or.jp/?page_id=4988


 

今回、フォーラムで採用した「熟議」という手法は、活発な意見交換を引き出し出席者の中での意見の集約を図るツールです。この日は200名近い出席者を招き、各テーブルごとに主催させていただいた未来を切り拓く日本人育成会議の委員をファシリテーターを配置させていただき、熱い議論をぶつけ合いました。ファシリテーターとは進行のお手伝いをする係りです。自身も熟議に参加しながら、活発な議論を誘発する環境をつくります。

 

通常のフォーラムであると、講師→受講者の関係であり質疑応答を加えても、一方通行な議論になりがちです。今回の「熟議」では、出席者全員が参加し、全員が講師になり、そして全員が当事者となりうる画期的な内容とすることができました。

 

ここで当日、ご参加いただけなかった皆様にリアル熟議のWEB版で楽しんでいただきたいと思います。


 

①アイスブレイク

受講を前にリラックスしていただく目的で、「子ども時に遊んだこと」というお題で、ポストイットに書き出す作業となります。

 

例えば・・・

「けーどろ」「缶けり」「鬼ごっこ」。「釣り」「野球」「サッカー野球」に、「ファミコン」まで^^

 

ま~200人の受講者から、意見が出るわ出るわ出るわ^^ 会場は大騒ぎになり「アイスブレイク」の目的を達することができました。

これは、意見をとにかく出す!熟議の手法に慣れていただく効果と、この後の「道徳」という難しいテーマにリラックスしていただくために、家訓二ストが発明しましたものです!

 

②問題の抽出

ここでは、「学級崩壊」をテーマにフリーにトークをしていただきました。シナリオでは、教育の問題を話しあい・・・っとなっていましたが、「学級崩壊」っと、具体的な事例に絞ったほうが意見が出やすいのが人情です。

 

③問題の精査

シナリオでは、「地域における道徳教育の取組みについてひとり30秒で発表!」となっていましたが、これはJCらしいドSな聞き方です^^; 私がファシリテーターを努めたグループ内では、「自己紹介ぷらす LOM、地域での青少年事業について語ってください」っとアレンジさせていただきました。地域における道徳教育=LOMの青少年事業っという解釈でしたが、どなたもスムーズに発言できる空気感をコーディネイトすることができました

 

④質より量。とにかく問題点を出してみよう!

①~③までは、ウォーミングアップ^^ ここからが熟議です。これまでの議論をもとにとにかく、問題点を出しまくる作業をしていただきました。「学級崩壊」から始まり「モンスターペアレンツ」「教職員の質の問題」「道徳教育の欠如」「閉鎖的な教育システム」「家庭内の教育の有無」・・・等

 

テーブル内にいる全ての方が、意見をいうことが熟議の基本。そして誰もそれを否定しないことも、熟議のルールです。異論、暴論を歓迎し、質よりも量を求める楽しい会議スタイルです


 

⑤&⑥ 問題点に対し、原因をさぐり、一気に解決するアクションプランを構築します

 

  【問題点】       【原因】         【アクションプラン】

「教員の質」の問題  ⇒ 「教員制度」が原因 ⇒「教師は全員60歳以上」

                        「先生は自衛隊に強制入隊」

                        「競争意識と高給のスター先生

「モンスターペアレンツ⇒ 「親の意識」が原因 ⇒「親の一日先生体験制度」

                        「家訓づくりプログラムの実施

「閉鎖的な教育システム⇒ 「縦割り行政が原因 ⇒ 「コミュニティースクール」

                         「老人フォームと学校の併用

 

っと、「アクションプラン」の策定を想定し、熱い熱い議論をするのが「熟議」の醍醐味です。このステージまでくると緊張がほぐれ、開始前まで赤の他人であった受講者同士がある種の一体感と、「終わったあと酒でもいこうか?」という人間関係まで構築できます。

 

実は、「終わったあと、酒でもいこうか?」という着地が、熟議の本当の目的です。ややこしい教育行政の風穴をあけるのはドリルでも、革命でもなく、「まっ酒でもいこうか」という実に昭和な普通の人間関係でしかないのでしょうか?

 

サマーコンファレンスの会場でも、万来の受講者の皆様が一斉に議論を楽しんでいただき、司会の声が聞こえないほどの盛り上がりとなりました。

 

島ちゃんブログみてる? 熟議、やっぱりいいね^^


そして、そんな熟議を皆様の地域で開催いただくために、日本青年会議所では次のステップを準備しています。題して「教育再生をすすめる全国協議会」の展開です。今回実施した熟議は、1つのパーツにすぎません。しかし、点をつなぎ線となり、またそんな線を全国で展開することになれば、めざすべき「教育再生」が実現します。

 

今回の熟議で、システムの問題を解決する第1歩となったでしょうか?

西村議長の言葉をかりれば、道徳とは実践。この熟議をつかって皆さまの地域に実践いただくことを祈念します。日本青年会議所 未来を切り拓く日本人育成会議では、この「教育再生をすすめる全国協議会」の地域版をみなさまのエリアで立ち上げることを推奨し、サポートいたします。

 

道徳とは実践。みなさまの汗を時間を情熱を、教育の再生、そして徳育に捧げください!