全国4名の熟議ファンの皆様おまたせしました^^
今回は模擬熟議の中で、問題解決のためのアクションプランについて紹介させていただきます!熟議では、単に問題を認識するだけにとどまらず、解決にむかうためのアクションプランを考えていただくワークショップを組み入れています。
メンバー間での模擬熟議では、学級崩壊を例に、教育を取り巻く様々な問題点として、以下のような意見が収集されました
【問題点】
・過干渉
・モンスターペアレンツ
・校長先生だけでなく父母にも責任がとれるような仕組み
・先生には競争がない
【原因】
・少子高齢化
・口をだそうとしても、クレームしか吸い上げられない
・ことなかれ主義
問題点と原因を整理しましたが、愚痴をいうだけなら居酒屋でもできる。評論だけなら、テレビをつければいい。熟議で大切なのはここから、解決をするためのアクションプランを策定するのです!
じゃ、何をすべきなのか? この時大切なのは変に空気を読まないこと、素人らしい斬新な発想こそが、熟議を盛り上げます。理事長さんも、校長も、社長も奥さんも、この日だけは、ムスカになった気分で、新世界をつくる「プラン」を議論してください!
模擬熟議でのMVPは、とだわらびJCより出向している伊東委員のプラン「老人ホームと学校の併設」となりました^^
このアクションプランは、過干渉の問題を解決するために出されたアイディアです。現代の問題として、必要以上の手間を子供たちにかけてしまう「過干渉」の問題があげられます。
過干渉の分かりやすい例は、失敗する前に大人が子供を助けてしまう事例です。なになにすると危ないからダメというロジック。例をあげると、手を切ると危ないからナイフで鉛筆をけずっちゃだめ・・・っと、結論として、大人になっても、カッターやナイフが使えない大人たちが増殖してしまいました。無限の可能性をひめる子供を、ダメ、ダメ、ダメっと、拘束していく大人は、失敗の中から成長の種を育てる子供の未来を摘み取っている「罪」を知るべきです。
子供に関心を払わない!ということではありません。こどもを見守る寛容さを大人にもとめる時代なのではないでしょうか?(※この背景にそって、家訓プログラムも、大人サイドの成長させるプログラムとしての役割を担ってきました)
このアクションプラン秀逸さは、過干渉の問題をおじいちゃん、おばあちゃんのやさしい価値観で融和していくことにあります。おふくろに死ぬほど怒られた時、おばあちゃんの優しさで救われたことはありませんか? あるいは、大事なものを壊したときも、元気な子供だとほめられたことはありませんか? そんな優しいおばあちゃんの手をとり一緒に階段をのぼったとき、あなたは何を感じましたか?
昔の日本の価値観は、こうしたおじいちゃん、おばあちゃんの豊かな人間性を「同居」という形で、シャワーのようにあびることができました。学校のなかに限らず、家庭のなか、地域の中には、たくさんの価値観があるという事をしったとき、初めて「思いやり」という気持ちが芽生えるものと家訓二ストは考えます。
そして、老人ホームと学校が併設したとき、学生は、「死」という問題とも向き合うことにもなります。「生きる力」ということを考えたとき、「死」以上の教材はありません。
今回の熟議では、伊東さんのナイスアイディアの「老人ホームと学校の併設」を提言しました。
このアイディアについては、実現にむけて先行例があるようで、スタジオジブリの宮崎駿監督も同じビジョンをもっているようです。画像で紹介させていただいた養老さんとの共作の中で、ホスピスと幼稚園の併設を提言しています。そして扉絵には実現時のデッサンまで(><)
現実に、ジブリでは、過干渉させない幼稚園「ジブリ幼稚園」を社内の保育施設として併設したそうです。そして将来的には、その脇に自分が入る?ホスピスを建てることが、宮崎監督の夢とのこと・・・
「道徳教育」の問題解決のためのアクションプランが、いつのまにか、夢を語る場所、そしてそんなに夢でもない地点に着地することができました^^
熟議はこうした意見集約、アクションプランの策定をへて、グループ内で充足感を共有することができます。熟議の真髄は、打ち上げにありという人もいます。さっきまで知らない人同士が熟議をへる酒でも飲みにいこう!という劇的な変化をもたらし、それは、硬直化した教育行政のなかで、酒をのめるネットワークが縦横無尽に走っているという組織の弱さが強さに代わる変化をもたらすはずです。
様々な可能性をひめた「熟議」をこの夏、皆様自身が体験してくださることを祈念します
コメントをお書きください